土つくりと施肥改善のポイント


◆土の仮比重の改善

・土の仮比重を1.0に調整する。⇒三相分布が固相40%、気相30%、液想30%になる。

・土壌と大気のガス交換がスムーズに行われる為には、土壌の通気性(隙間率)が大切。

・隙間率を高めるには、物理性の良い有機物と腐食を促進する有機物を入れて団粒化土壌にする。

・土壌の酸素供給が低下すると、根も部分的に発酵を行うようになり、乳酸やアセトアルデヒド、エタノールなどが生じて細胞や組織が破壊される。

・土壌C/N比が10以下に低下すると、土壌病原微生物が異常に活躍する環境になる。

・土壌C/N比は、窒素投入で下がり、作物に吸収されて上がる。

・作物に良い土壌C/N比は、炭素が十分にあって、施肥して窒素濃度が高まったときに、C/N比が10になる状態が良い。

・根圏に施す肥料の条件 ⇒ 通気性が良い、有用微生物群の密度が高い、完熟度が高い、棲み家がある。

・EC(電気伝導率)⇒ 可溶性養分の指標
 0.2~0.3 ⇒ 正常
 0.4以上 ⇒ 菌根菌の消失、合成微生物の活動が鈍化
 1.0以上 ⇒ 有害嫌気性菌が優占始める

・過剰対策の基本は、ECが0.2以下に下がるまで施用を控える。

 

◆CEC値の改善(保肥力、土の胃袋)

・微生物増殖の栄養順位 ⇒ 1 炭素 2 窒素 3 リン 4イオウ

・微生物は炭素を食べて増殖し、更に無機窒素を食べて増殖した微生物の死骸が、溶けて有機窒素として吸収される。微生物の腐食が土を団粒化させる。

・CEC値を高めるには、善玉のゼオライトボカシを投入する。

・窒素5kgで1tの収量(桃太郎大玉、チェリートマトは、7kgで1t)

・CEC値で、元肥窒素量と収量が決まる。

・CEC値の低い畑では、不足分を追肥で補足する。

 

◆塩基飽和度の改善

・塩基飽和度が大きく80%を超えると⇒土に保持されていたアンモニア態窒素があふれる⇒アンモニアは、亜硝酸、硝酸と変化し、土壌硝酸態窒素が多くなる⇒根が傷む・過剰窒素吸収で軟弱・土壌病害及び地上部の病害虫にもかかりやすくなる。

・塩基飽和度が小さく50%以下⇒窒素吸収が悪く収量が少ない。

・適正飽和度は、80%前後(稲が50~80%)

・酸性・アルカリ性は、土壌粒子のCECに占める水素イオンの量であるから、塩基飽和度で判断できる。

・塩基飽和度が高まっている土壌では、塩基によって押し出された水素イオンで溶液中の遊離水素イオン濃度が高まっているから、土壌診断でPHを測ると、低く出て酸性と判断される。そこで、酸性改良に石灰や溶リンを入れるから、塩基飽和度は更に高まり、秀品率の低下を招く。

・PHと塩基飽和度の関係

 

塩基飽和度
100%
80%
60%
PH
7.0
6.5
5.5


・各塩基成分の1mg当量からme変換の係数
 《石灰 28》 《苦土 20》 《カリ 47》 《窒素 14》

◆塩基バランスの改善

・塩基バランスや飽和度が崩れた土壌では、微生物は繁殖しにくい。

・塩基バランスは、石灰:苦土:カリ=5:2:1

・リン酸過剰集積畑では、過剰リン酸に対して1/3の苦土を与えると、リン酸が吸収される。

◆生物性の改善

・畑、田全体をボカシ作りの発酵槽と考える。

・発酵槽の中に有用微生物群を培養させる作業といえる。

・病原菌の多い土壌では、いったん抗菌・殺菌作用のある天然資材(漢方の素など)で病原菌の数を少なくしてから、有用微生物群を培養する作業を行う。

・微生物の住み家を施す⇒ 炭

・餌を施す ⇒ 米糠等

・種を施す ⇒ 乳酸菌、酵母菌、枯草菌、麹菌

・散水する ⇒ 味自慢の素希釈水

・酸素供給 ⇒ 大気とのガス交換ができる通気性